交換日記
Ralph spielerさん


2024年3月19日(火)

徳島の実家にいます。ストーブの上のヤカンは常に沸騰していて、いつでも熱いお茶が飲めます。徳島で何をしているかというと、あらゆるものを捨てまくっていました。教科書、ノート、何かの紙、服や靴、何かの入れ物、プラスチックの何か、おそらく燃やせない何か。
(今住んでいる地域は「燃える」ごみではなく「燃やす」ごみと記載するタイプです 火力が強い)
すっかり忘れていても、目に入った瞬間それが何かを一気にしかも鮮明に思い出せるものなんですね。整理している間はそれぞれの物との記憶がスライドショーになって、強制的に再生され続けます。過去映像が無理やり「今」に入ってくるので、サイコメトリーの映像表現っぽい感じです。

実家では朝に昼食と夕飯の計画を立て、夕飯の買い出し時には明日の朝食がだいたい決まっています。自然と過食になりがちですが、大好きな刺身を毎日食べることができて幸せでもあります。そう、らーさんの定めた凄ルール。約3ヶ月経っての感想や現状もすごく気になりますが、まずはごはん。適度なタイミングでいい感じのごはん食べてますか? ちゃんと食べてる?って言葉、言うのも言われるのも年々重みを増してきたように思います。今度ごはん行きましょう。そして食べながらスナップの話たくさん聞かせてください。

今年の目標は「3冊目の写真集を作る」です。つまりわたしも勇気300倍必要です。今回の帰省も半分はそのためで、時間をかけてゆっくり撮影していました。物を捨てながら。撮影は自然光頼りなので夕方以降は特にやることがなく、漫画をブックオフに売る前に読み直したり。テレビが消えた家は驚くほど静かです。ヤカンの小さなグラグラ音はずっと鳴っていますが、それがかえって。ときどき冷蔵庫から聞こえる変な音も、静かな家にはよく響きます。カーテンを開けるとすぐそこの土手では車のライトが途切れ途切れ横に流れていってます。

質問です。
覚えている失くし物ってありますか?

追伸
今年の目標、実はもう一つあったのですが先月叶いました。猫を飼いました。1歳、白黒、靴下を履いています。とても良い猫なので「イイ」という名前です。


2024年1月21日(日)
らーさんからの返事


2023年11月19日(日)

この2ヶ月の間に、椅子と間接照明と深緑色のラグと植物を買いました。撮影がない日はほぼ家にいます。置き配を回収するためドアから数歩だけ外に出たのがその日唯一の外出だったりします。不安。時々ふくらはぎの筋トレをしています。

質問を読んですぐに浮かんだのは、高校3年の時に水色のスライド式ガラケーで撮った写真です。友達とか誰もいない教室とか空を撮ってました。当時のデータが手元にあるので引っ張り出すと、中学の時に撮った写真も見つけました。通学路の田んぼ道、教室、音楽室とか。この頃から誰もいない空間を撮るのが好きだったみたいです。親のデジカメを借りて撮ったものは赤い日付が入っています。日付がすぐわかるのって便利でいいですね。

これは、もうすぐ卒業式だったから記録として教室を椅子か机の上から撮りました。今までこんな高い視点から教室を見たことないのに、どうして俯瞰気味で撮りたいと思ったのかは忘れたけど、撮りたいイメージがあってそのために体を動かしたから記憶に残っています。あと、記録として自分が一番過ごした場所を誰もいない状態の景色で残そうとするの、自分らしいと思います。

最近視力がまた落ちた気がします。視力の低下は小学生からなので慣れてはいるけど、毎回新鮮に落ち込みます。子供の頃このままだと失明すると思い込んで父親に泣きついたこともありました。ほとんどのCがOに見える怖さと、周りの子たちは穴が空いている方向を簡単に言うのに自分は「見えません わかりません」の情けなさで視力検査はずっと苦手でした。そろそろコンタクトの処方箋の有効期限が切れるので眼科に行かなきゃいけない。眼科は腰が重い。歯科は好きです。

質問です。
最近食べて一番美味しかったものはなんですか?


2023年10月15日(日)
らーさんからの返事


2023年9月18日(月)

あっちを向いている人はらーさんです。らーさんがよくやってる挨拶を借りると「Ralph spielerです。これは芸名みたいなもので、本名はナカデです。好きな方で呼んでください」。わたしはRalphのRaを取って呼んでいます。らーさんとは時々遊んだり写真を撮り合ったりしています。8月に一緒に葉山へ行った帰り、交換日記をやってみたいねという話になり、気軽な気持ちではじめてみようと思います。

普段特に何も書かないですが、展示をする時は必死に考えます。タイトルや写真に添える文章を絞り出して、やっぱり文章は難しいと思って次の展示までそっとしてました。そうすると展示に関する言葉は少しだけ書き残せても他のことは白紙のままで、他のことというのは、展示や写真にほとんど関係のないことですが、そういう内容の方が自分の写真について多くを話せるんじゃないかと思い、でも一人だと時間が過ぎるばかりだったのでらーさんを巻き込みました。

この2枚は去年の秋、遠野に向かう電車の中で撮りました。現像してみたら記憶よりも光が強くて面白かったです。撮ると現実が現実から離れていくみたい、だし実際そうだと思います。結局写真に近いところで書いてますが、これからは全然関係のない話とかをしていきたいです。

らーさんに質問です。
小学校から家までの距離はどのくらいでしたか?また、帰る時は何を考えてましたか?